福山駅前広場各機能配置計画案
TCH PLAN E(福山駅を中心とした周辺エリアのにぎわいの創出)
福山駅間広場プロモーションビデオ TCH PLAN E(1分)
テーマ:「福山駅前が変わる。人が集い、笑顔が広がる未来へ。」
Infomation
2025.10.16
NEW CASPA福山駅前に福山駅前広場の模型(TCH PLAN E)を展示しました
2025.9.9
2025年(令和7年)9月9日に開催された、第11会福山駅前広場協議会でTCH PLAN Eが紹介されました
現在の福山駅前広場
福山駅前広場(TCH PLAN E)
福山市は福山駅周辺のにぎわいを創出するために、エリア価値フォーラムや福山駅前広場デザインシンポジウムなど、積極的な取組みを続けてきました。こうした取組みをもとに、2022年(令和4年)1月25日に開催された第2回福山駅前広場協議会で福山市から「福山駅前広場の各機能の配置計画案(素案)」が発表されました。
私たちTCHは、福山市の素案をもとに、交通の結節点としての機能を活かしつつ、福山駅を利用する人たちがより賑わいを創造できる広場について検討してまいりました。
2022年から3年間、福山駅周辺を調査、設計、検討を行い「TCH PLAN E(Version5)」が完成しました。にぎわいと新たなイノベーションを生む福山駅前になること、そこを訪れる人々の暮らしがより豊になり、その効果が周辺地域へさざ波となって穏やかに広がっていくことを願っています。
プラン作成の目的(Purpose)
- 交通の結節点としての機能を満たし、JR福山駅の利用者と地域に暮らす人々が共に憩える広場を創ること
- 全国に誇れる福山駅前広場を検討するための「たたき台」にすること
福山駅前広場の未来は
一人ひとりの思いの先にあります。
対立ではなく、対話を通じて、
調和のある広場を
ともに築いていきましょう。
1.広場としての機能強化
(1)福山駅南口に広場を配置
①イベント広場
- 大型モニターと円形の屋根に囲まれた広場
本広場は、多様なイベントや交流が生まれる開かれた空間として計画しております。特に、広場の外周に沿って2階デッキを設置することで、訪れる人々に高低差のある立体的な視点を提供し、より臨場感あふれる体験を実現します。
この2階デッキは、広場全体を見渡せる観覧スペースや、滞留・休憩空間として機能し、イベント会場全体に一体感と包容力をもたらす設計としています。上階から見下ろすことで、人々の流れや演出の全体像を感じられるほか、広場とデッキのつながりが来場者同士の交流や賑わいを促進します。
都市の新たなにぎわいを創出するこの空間が、多様な活動の舞台となり、人と人、人とまちをつなぐ新しい拠点となることを目指しています。
映像・音響を活かすイベント(大型モニターを中心に)
- パブリックビューイング(スポーツ・ライブ・映画)
例:カープ戦・サンフレッチェ広島戦・W杯などの中継
- 音楽フェス・DJナイト
モニターで映像演出、デッキ上から撮影・配信も可能
- 映画上映会(野外シネマ)
デッキからの鑑賞+広場でのピクニック風参加も可能
- プレゼンテーション・プロモーション
地元企業や高校・大学などの成果発表や商品紹介に
参加型・家族向けイベント(デッキと広場の回遊性を活かす)
- キッズフェスタ(インクルーシブ遊具+映像)
大型モニターで子どもたちの活動の様子を映すなど
- 市民参加の盆踊り・ダンスイベント
デッキから撮影、照明・映像演出も組み合わせ可能
- 結婚式
開かれた結婚式として、駅を利用する人にも幸福感をお裾分け
福山駅前の新しい魅力としての発信:駅前で“式を挙げられる”という話題性
地元の業者との連携:装花、衣装、ケータリングなど地域経済への波及効果も
- 屋台・マルシェイベント
デッキを回遊路として使い、上からも眺められる構成に
- スタンプラリー・街歩き連動イベント
ゴール地点を大型モニター前にし達成感演出
文化・地域資源を活かすイベント
- 福山ばら祭/ばらライトアップ
映像でばらの映像演出、デッキに花の展示・照明演出
- 歴史・観光映像展(鞆の浦、城下町紹介)
観光客へのPR、地域住民の誇りづくり
- 駅前での書道パフォーマンス・伝統芸能披露
2階からの視点で迫力ある鑑賞
その他
- eスポーツ大会
- 災害啓発イベント(モニターで防災映像)
- イルミネーション点灯式(広場全体を演出)
- イベント広場と伏見町に挟まれた広場
- 椅子やテーブルを設置することで、誰でも自由にくつろげる広場
③インクルーシブ遊具広場
- 福山駅前広場へのインクルーシブ遊具の設置
福山駅前広場に、すべての子どもたちが一緒に遊べる「インクルーシブ遊具」を設置します。この遊具は、障がいの有無や年齢に関わらず、誰もが安心して楽しめる設計となっており、多様な子どもたちが自然に交流し、思いやりの心を育める空間を目指しています。
駅周辺にお住まいのご家族はもちろん、電車やバスを利用して福山駅を訪れるご家族にとっても、待ち時間やお出かけの合間に立ち寄れる「心やすらぐ憩いの場」としてご活用いただければ幸いです。
福山駅前広場が、まちの玄関口としてだけでなく、子どもたちの笑顔と家族のふれあいが生まれる温かな場所となることを願っています。
(2)広場の特徴
①屋根の設置
- イベント広場の外周に屋根を設置することで、福山駅からバス停までの日差しや雨を避けて移動することができます
- 屋根の上を歩行空間にすることで、イベント広場で開催されるイベントを上から眺めることがでます
2.交通の結節点としての機能強化
(1)バス
- バススペースの最適化と駅前広場の一体的な空間づくり
福山駅前広場の再整備にあたり、広場全体の空間的なゆとりとにぎわいを創出するため、バス停が占有する面積を現在の約8割に見直しました。
この変更は、バスの運行機能や利用者の利便性を損なうことのないよう十分に配慮しつつ、駅前空間にゆとりと回遊性をもたらすためのものです。交通拠点としての役割を維持しながら、駅前広場とバス停空間が視覚的・機能的につながることで、訪れる人にとって心地よい、開かれた空間となることを目指しています。
交通とまちのにぎわいが調和する、福山の顔にふさわしい駅前空間の実現に向けた取り組みです。
バス停留所 9
バス待機所 8
高速バス 3(アイネス前)
(2)タクシー・一般車両出入口
- 新たに地下入口をアイネス前に配置
- 現在の地下駐車場出入口を出口専用に変更
(3)タクシー乗降場
(4)一般車両駐車場
(5)一般車両の送迎場所
- アイネスと天満屋をつなぐ地下通路を送迎場として配置
3.広場空間と公共交通の両立
広場空間を確保するために公共交通機関の占有面積を減らします
6,205㎡から3,200㎡とコンパクトに
- バスの占有面積4,000㎡を3,200㎡に削減(現状比約80%)
- タクシー乗降場1,200㎡を地下へ移設
- 広場の東西を走る道路約1,000㎡を削減
交通機能に必要な面積を縮小
全体配置
備考
- 本プランは福山駅南側の各機能の配置について示したものであり決定事項ではありません
- 道路交通法および建築基準法などの各種法令に基づく検証が必要です
- 寸法・面積は実際と多少の誤差があります
補足
このプランは、全国に誇れる福山駅前広場にするための提案であり、福山駅を利用するみなさんと福山市に関心のある方々の意見を受け入れるための「たたき台」です。
制作関係者
制作 株式会社TCH
制作協力 越智土地家屋調査士事務所
株式会社渋谷設計
みなさんのご意見・ご感想をお待ちしております
株式会社TCH
広島県福山市神村町518-1
E-mail mhakata938@gmail.com